信州建築構造協会 5月例会公開講演会のご案内
| 主催 | 信州建築構造協会 |
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| 後援 | 一般社団法人 長野県建築士事務所協会 |
| 開催日 | 2026/05/14 |
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会場 | ホテルブエナビスタ 長野県松本市本庄1-2-1 |
セミナーレポート

挨拶する大日方会長
信州建築構造協会
斎藤公男氏と五十田博氏が講演
構造デザイン、耐震設計の課題を説明
信州建築構造協会は5月14日、松本市のホテルブエナビスタで第34期5月例会を開いた。講演会では、日本大学名誉教授で日本建築学会元会長の斎藤公男氏が「空間と構造―私にとっての構造デザイン」、京都大学生存圏研究所教授の五十田博氏が「耐震設計の残された課題―性能設計への移行は可能か」をテーマに講演した。

斎藤氏は、日本における空間構造設計の第一人者として、出雲ドームや静岡エコパスタジアム、山口きららドームなどの構造デザインを手掛けてきた。講演では、構造デザインを「構造設計プラスアルファ」と位置付け、安全性や合理性に加え、空間を成立させる骨格としての構造の役割を解説。「構造がなくなれば空間もなくなる」とし、建築空間と構造の不可分な関係を強調した。

自身の歩みを振り返りながら、代々木競技場や東京カテドラル、下関市体育館、出雲ドーム、有明体操競技場、大阪・関西万博のクウェート館などを題材に、構造デザインの変遷や実現までの過程を紹介。デジタル技術やAIが設計に与える影響にも触れ、実現性を見据えた構想段階の検討や、建築家、構造技術者、施工者、製作者らによる早期の協働の重要性を語った。

五十田氏は、木造建築や木材を用いた建築構造の研究開発、建築基準法令の技術的背景づくりに携わる立場から、近年の木造建築を巡る動向を説明した。中大規模木造の構造特性や設計法、木造建築の倒壊解析、性能設計、伝統木造の耐震性能評価、加速度センサーを用いた地震時の損傷検知など、研究室で取り組むテーマを紹介した。

また、CLT建築物の普及や木質系混構造、木―コンクリート複合床、既存ストック活用、海外で進む中高層木造の事例などを挙げ、木材利用の広がりと構造設計上の課題を説明。耐震設計については、新しい構造の安全性を計算だけで担保することの難しさを指摘し、外力、モデル化、限界値の設定を一体で考える必要性を示した。
閉会にあたり、協会側は2人の講演について、構造技術者の知識向上や今後の実務に資する内容だったとして謝意を示した。

