信州建築構造協会

公開セミナー|ASBS 信州建築構造協会|耐震診断は構造設計のプロ集団 ASBSへ

信州建築構造協会9月例会公開講演会のご案内

主催 信州建築構造協会
開催日 2025/09/19
講演内容
第一部
「信州の生活の場は活断層が作った」
PM1:50~PM3:20
信州大学名誉教授・放送大学長野学習センター所長
大塚 勉 名誉教授 様(地質学者)
第二部
「構造設計におけるデジタル技術活用事例のご紹介」
PM3:30~PM5:30 
<講義内容>
・構造BIMの目的と使いどころ
・デジタル技術を活用した環境配慮型の構造設計
・多目的最適化プログラムを用いた構造部材断面の最適化事例
大和ハウス工業株式会社 ビジネス・ソリューション本部
技術統括部 施工推進部 BIM推進グループ
主任 北沢 宏武 様
会場

ホテルモンターニュ松本

長野県松本市巾上3-2 TEL:0263-35-6480

セミナーレポート

挨拶する大日方会長


2025年9月例会を松本市で開催

 信州建築構造協会(大日方貞夫会長)は9月19日、9月例会を松本市内で開いた。講演会では、信州大学名の大塚勉名誉教授が「信州の生活の場は活断層が作った」、大和ハウス工業の北沢宏武氏が「構造設計におけるデジタル技術活用事例の紹介」をテーマに登壇した。
 冒頭あいさつで、大日方会長は「今回はなかなか聞ける機会のない講演テーマ。今日聞いた話を皆さんの仕事に生かしていただければ」と話した。

 大塚勉名誉教授は、地質学の視点から、長野県の盆地形成、地震・災害のメカニズム、そして地域が受ける恩恵までを多面的に説明。活断層を要因とした近年の主な内陸地震について、2004年の中越地震や、2011年の長野県北部地震、2014年の神城断層地震などを例に挙げ、その発生メカニズムを解説した。


講演する大塚名誉教授


 一方、活断層が作った環境が地域に恩恵をもたらしたものとして、安曇野や松本地域の地下水資源、諏訪地域の温泉資源を紹介した。


大塚名誉教授の講演



 大和ハウス工業の北沢宏武氏は、BIMの歴史や役割を述べ、「ただデータ化しモデル化するだけではなく、活用しなければBIMではない。どんな形であれ活用してみることがBIMの最低条件になる」と指摘。国が活用を推進しており、BIMの図面審査やデータ審査の導入に向けた検討が進んでいるとした。


講演する大和ハウス工業北沢氏

 同社が目指すものとして「一気通貫型BIMと統合データベース」を紹介した。企画から設計、情報加工製造、施工管理、メンテナンス・リフォームまでを、BIMを通じてデータ連携を行いながら、データベースに情報をためて一元管理するもの。その情報を活用し、統率が大変な大型案件で齟齬なく連絡できるデータベースをつくるため、BIMを活用していると話した。

 構造設計における活用事例では、構造図表現や部門間連携、サプライチェーン連携、環境配慮へのデジタル技術活用、構造設計における最適化運用システム―を挙げ、特長や効果などを解説した。


大和ハウス工業北沢氏


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